… そのために
わたしたちは患者さん、地域のみなさんの健康を守る役割を担います。
わたしたちは地域の病院、診療所、介護施設との架け橋になります。
わたしたちは地域のみなさんとともに「ひとりぼっち」を生まない取り組みを行います。
わたしたちは困っているひとのために無料低額診療事業を推進します。
坂井輪診療所に着任してから14年目となります。
地域のみなさん、健康友の会の会員さんに支えられ、地域医療に貢献する場を与えていただいたことに感謝申し上げます。
さて2040年「団塊ジュニア」が65歳以上となり、高齢者人口がピークを迎え、介護需要は3割増となります。また高齢世帯の4割が独居、3割が夫婦のみと予測されています。
「住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らせる」ように、地域の中で支え合うしくみや、いざというときにスムーズに医療や介護を利用できるしくみを整備していくことが必要です。
しかし2019年2月、厚労省が公表した「医師偏在指標」(=人口10万人当りの医師数を、人口の変化や地理的条件等の要素を加味して算出した数値)によると、新潟県は第46位。
岩手県に次いで医師が全国で2番目に少ない県です。
病院勤務医の先生方も大変な過重労働を強いられています。
この中で、2016年12月医療者・介護職員を結ぶ要として、「にしく赤・坂ネット」が結成されました。
西区赤塚・坂井輪地域の医療・介護をめぐる課題を抽出し、課題の解決にあたることを目的としています。
ひとりひとりの力は微力であっても、地域ぐるみで、みんなで支え合いましょう。
ひとり暮らしであっても「ひとりぼっち」ではない、認知症がはじまっても「そのひとらしく穏やかに生きて」いける、そんな地域づくりのために、わたしも微力を尽くします。
~創立30周年をむかえて~
2019年10月31日 所長 安達哲夫
[ 経歴 ] [ 経歴 ] | |
1983年 | 新潟大学医学部卒 |
同年 | 下越病院(旧新津市) 内科・外科総合研修 |
1986年 | 勤医協中央病院(札幌市) 消化器内科研修 |
終了後 | 下越病院、舟江病院(新潟市) |
2005年 | 坂井輪診療所 |
[ 役職など ] [ 役職など ] |
認定産業医 産業医契約4事業所 |
特養嘱託医 特養2か所 |
介護支援専門員(1998年) |
介護認定審査会委員 |
(2000年、2019年) |
「にしく赤・坂ネット」代表 (2016年) |
[ 所属学会 ]内科学会、消化器内視鏡学会、消化器病学会、在宅医学会、産業衛生学会
診療所沿革
坂井輪診療所は、1989年(平成元年)11月8日に、医療法人新潟勤労者医療協会の診療所として、新潟市西部地域(現新潟市西区)に設立されました。地域住民の「関屋分水以西に医療の拠点が欲しい、私たちのホームドクターを、できたら赤ひげ先生がいたらいいのに」という想いを現実にと建設委員会をスタートさせ、開設されました。
診療所建設運動を進める中で、高齢者の介護・福祉への要望が強まり、その要求を実現するために1991年からは特別養護老人ホーム建設運動をすすめ、社会福祉法人坂井輪会を設立し、西区新通に1994年4月に特別養護老人ホーム穂波の里(80床)を建設し、さらに社会福祉法人ゆうえい会を設立し、西区内野に2004年在宅ケアセンターゆうばえ(デイサービス、訪問看護、訪問介護、ケアプラン)の開設に至りました。
坂井輪診療所建設も含めて常に地域住民が主体的に建設運動や会員拡大を行ってきた、地域住民中心の医療・福祉機関です。
坂井輪診療所は、
おかげさまで30周年を迎えました。
診療所と健康友の会は「地域でいっしょに健康づくり」を願い、開所以来「さかいわ健康まつり」を開催してきました。
11月初旬の日曜、小学校の体育館でおこなわれ、2017年には26回を迎えました。
恒例の「健康チェック」には、たくさんの参加者がこの日を楽しみにして来られます。
地域の子供たちのブラスバンド・コカリナ演奏・友の会の出し物などに心を和ませ、「今年もあえたね」「元気だったね」と、みんなが出会え、ふれあえる「場」として定着してきました。
診療所の地域活動として、この数年フレイル予防(高齢者の身体能力の虚弱化)を全面展開し、健康相談会も精力的に取り組んでいます。
健康体操・ウォーキングなどのサークル活動も広がってきました。
私たちは、最終的に「ひとりぼっちをうまないまちづくり」をすすめています。年に一回の「さかいわ健康まつり」は、そんな「願い」を「かたち」にしていく大切な場として位置づけ、みんなでつくり続けてきています。
地域での医療・介護の連携づくりのために、顔の見える関係を重視しながら奮闘を重ね、西区の在宅医療ネットワークである「にしく赤・坂ネット」が結成されました。
病院、診療所、訪問看護、多職種の連携により、安心して在宅医療を受けられるように取り組みを進めています。
診療所歴史
昭和63年7月 | 坂井輪診療所建設準備会発足 |
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平成元年1月 | 坂井輪支部(現坂井輪総支部)結成 |
平成元年11月 | 坂井輪診療所オープン 会員数1,000名 初代所長、羽賀正人 |
平成2年5月 | 第一回坂井輪健康まつり開催 |
平成3年4月 | 第二代所長 山川良一 |
平成3年5月 | 糖尿病患者会「雪の輪会」発足 |
平成4年4月 | 第三代所長 岡島英雄 |
平成4年7月 | 診療所前にて健康朝市はじまる |
平成5年9月 | 山の会発足 |
平成6年1月 | 体操教室開始 |
平成6年4月 | 第四代所長 広沢利幸 |
平成7年1月 | 開設5周年記念祝賀会70名参加 会員数2,000名 |
平成9年6月 | 第五代所長 坂井洋一郎 |
平成9年10月 | 訪問看護ステーションけやき開設 |
平成11年6月 | 第六代所長 畠山眞 |
平成11年11月 | 保健衛生講座3回シリーズ開催 |
平成12年3月 | 開設10周年記念集会120名参加 会員数2,200名 |
平成12年7月 | 通院支援、生活支援ボランティア開始 |
平成13年1月 | 新潟西地区医療と福祉のネットワーク協議会開催 |
平成15年9月 | 保健学校開催 保健委員16名誕生 |
平成16年6月 | 訪問看護ステーションけやき移転 |
平成17年4月 | 第七代所長 安達哲夫 |
平成19年8月 | 男の料理教室開催 |
平成20年8月 | 新潟市食育・健康づくり地域コミュニティ連携事業 健康な体づくり講座で安達所長が講演 |
平成21年6月 | 血圧脈波計導入 |
平成21年11月 | 開設20周年祝賀会80名参加 会員数2,500名 |